資産運用でリセッションに備える方法とは?
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投資を行っている、もしくはこれから資産運用を始めたいという方の中には、様々な経済用語を勉強されている方も多いでしょう。ニュースや新聞からも経済情報は身に付けることができます。そんな中で、最近「リセッション」という言葉がよく見かけられるようになりました。

リセッションとは具体的にどういったものなのでしょう?今回は、リセッションの意味や判断基準、リセッションを備えるために必要なことをご紹介していきます。気になるリセッションについて知り、訪れる前に備えられるようにしておきましょう。

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■リセッションとは?

そもそもリセッションとはどういった意味を持っているのでしょうか?リセッションとは、景気循環の中で後退する局面を指します。完全に不景気とは言えないものの、成長が鈍化していたり、景気の転換点から下降気味になり始めたらリセッションに陥っていたりすると判断できます。

詳しい判断基準は後ほどご紹介しますが、とにかくリセッションはあまり良い意味では捉えられません。景気には周期が存在し、好景気を過ぎれば必ず悪い周期がやってくるという考え方があるのですが、リセッションとはこの考え方から生まれた言葉でもあります。

■リセッションの判断基準

アメリカの場合、リセッションには明確な判断基準が設けられています。その判断基準というのが、「GDP(国内総生産)」です。

GDPは国内での生産された商品・サービスにおける価値となるため、国内であれば国籍は問われません。アメリカの場合、GDPの数字が2四半期続けて下回ってしまうとリセッションであると判断されるのです。

日本の場合、アメリカのような明確な判断基準は設けられていないものの、リセッションだと推測できる判断基準と指標が存在しています。日本でもGDPをアメリカと同様に景気を判断する材料として活用しており、実際に2014年にはGDPが前期比1.6%減少した際に2期連続マイナスを更新したため、リセッションに陥った可能性を示唆する声が多く挙がりました。

GDPには「名目GDP」と「実質GDP」の2種類が存在しています。名目GDPは取引された価格に基づく推定値で、実質GDPは価格が変動する可能性や影響を一切取り除かれた数値を指します。名目だとどうしてもインフレによる影響を受けてしまうのですが、実質GDPはそういった条件が省かれているので、国内景気の目安として判断するなら実質GDPが適切でしょう。

GDPともう1つ、リセッションかどうかを判断する指標として用いられるのが、「景気動向指数」です。景気動向指数は毎月内閣府から発表されているもので、景気が今どの方向を向いているのか、どんな転換点を迎えているのかを判断する「DI」と、景気変動の大きさがどれくらい大きいのかを見ることができる「CI」の2種類があります。

景気動向を見るならDIの方が良さそうに見えますが、実際には景気変動の強弱が捉えられるCIを中心に公表されています。DIとCIにはそれぞれ3種類の指標がさらに存在しています。

先行指数は現場の動きなどが素早く表れる指標で、景気よりもこちらの方が早く動きます。例えば、TOPIX(東証株価指数)や製造業に限りますが実質機械受注なども先行指数として挙げられるのです。

一致指数は景気と共に動いている指標のことで、分かりやすいところで言うと有効求人倍率が挙げられます。有効求人倍率は求職者1人につきどれくらいの求人があるのかを表した指標です。求人倍率が高ければ高い程、企業は多くの人材を集めていることから経済が活性化している状態だと言えます。

遅行指数は景気よりも遅れて表れる指標で、完全失業率や家計消費支出などが挙げられます。完全失業率は景気が悪くなって会社が倒産したり、リストラされたりすると数値が上がるため景気よりも遅く反応します。

先行指数・一致指数・遅行指数の中で、景気の判断基準として採用されているのが一致指数です。一致指数が前期比からマイナス幅が大きくなったり、移動平均が下降していたりする場合はリセッションである可能性が高いと判断できるでしょう。

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■アメリカ経済でリセッションの気配

日本における2019年4~6月期のGDP成長率は実質・名目共に0.4%で前期比よりも下落していますが、2期連続ではないためリセッションと判断されていません。内閣府から発表された2019年6月分の景気動向指数は、一致指数がポイント自体は3ヶ月ぶりの下降となっていますが、7ヶ月後方移動平均では2ヶ月連続の下降であり、リセッションではないものの少し気を付けた方が良いレベルです。

日本でも若干下降が気になりますが、日本にも大きな影響をもたらすアメリカ経済にもリセッションの気配を感じ取っている人が多いです。その理由が、2019年6月に見られた利下げ観測にあります。

アメリカは2007年に発生したリーマンショック以降、景気を立て直してきました。しかし、日本の景気動向指数と同様に、アメリカでも景気動向が見える雇用統計では、非農業部門の雇用者数がたった1ヶ月で約15万人も後退していることが分かっています。しかも、この後退が季節的要因は見られなかったことから、今後景気が減速していくのではないかと言われているのです。

景気が減速していけば金利を下げなくてはいけなくなってしまいます。利下げはあくまでも応急処置的な役割であり、長く続けば経済状況はさらに悪化してしまうでしょう。こうしたことから、アメリカ経済ではリセッションが起きるのではないかと言われているのです。

■リセッションを備えるために資産運用で大切なポイント

いつ本格的なリセッションが訪れるかは分かりません。しかし、前述しているようにアメリカでもリセッションの気配があり、日本にも影響を及ぼしてくる可能性は十分にあります。では、資産運用でリセッションに備えるためにはどうすれば良いのでしょうか?

最も重要なのは、ポートフォリオの見直しです。資産運用においてポートフォリオの構築は非常に大切なものです。1つの投資に集中してしまうと1回の失敗で全てを失ってしまうリスクがあるため、基本的には分散投資を行うためにどの投資方法にどれくらいの割合で投資するか、ポートフォリオを構築していかないといけません。

現在既にポートフォリオを構築している方も多いかと思いますが、いつ起きるか分からないリセッションに向けてポートフォリオ構築の見直しを図ってみましょう。例えば、好景気の時はハイリターン・ハイリスクの投資を組み込むなど攻めた構築内容でも問題ありませんでしたが、リセッション局面に入った場合は守りのポートフォリオ構築を目指した方が良いです。リセッションから一気に景気悪化していく可能性も考えられるので、なるべくローリスク・ローリターンの投資を組み込んだ方が安全でしょう。

もう1つ、株式市場全体で暴落する可能性があります。暴落すれば割安で株を購入することもできますが、自分にも資産が残っていないと買い付けすることはできません。配当金を全て投資資金に回し上乗せしている方も多いかと思いますが、リセッションに向けて安全志向で行くなら、投資用資金の2割程度は現金として残しておくと良いでしょう。

リセッションは景気後退を意味しており、場合によってはリセッションがきっかけで世界的に経済の動きが悪化する可能性も考えられます。現在資産運用に取り組んでいる人や、これから取り組もうと思っている人にとってはあまり良い情報だと言えませんが、きちんと対策を取っていればリスクを最小限に抑えることも可能です。ポートフォリオ構築の見直しや、投資用資金の一部を現金として残したり定期預金に回したりするなど、リセッションに備えておきましょう。

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